チーム8が今回の公演でみせたのは、AKB48グループの新たな可能性だった。
チーム8はAKB48グループの中でも特殊なグループだ。全員が同期、それぞれが都道府県の代表なので出身地が違う。その魅力は、訛りがまだ強いメンバーが多いという個性となり、日本中を探しても存在しないようなチームとなっている。チームとはいっても46人(福岡県代表の森脇由衣が活動を辞退、この日福岡代表が再度決定)体制となり圧倒的なメンバー数を誇り、一人ひとりが出身地の特性にあったキャラも確立できるとあって、もはやどんな方向性にも展開が出来る状態の最強集団となっている。
そして何より、他のAKB48グループのチームにはない荒削り感がある。このチームには高橋みなみも、指原莉乃も峯岸みなみもいない。つまりは、MCでもパフォーマンスでも先陣を切ってくれる先輩はいない。だからこそ、全員が一丸となって最高のパフォーマンスを、最高のMCを披露しようと頑張る。勿論、MCでうまくいかない場面もあった。しかし、そういったミスも含めて、いまの完成形に近いAKB48の各グループにはない新鮮さがあった。
更に、パフォーマンス面で言えば、この一年で本当に驚くほどに実力がアップ。全員で踊る場面でもしっかりと揃えきれいな連携を見せた。全員で揃って練習することも人数的にも難しいと思える中で、たった一年でここまでパフォーマンス力を上げるとは正直思っていなかっただけに、感動をした。
現在、AKB48グループのコンサートではHKT48のコンサートが面白いと話題になることが多い。今回のチーム8のコンサートでは、指原莉乃の描く世界観がしっかりと完成されたHKT48とは違う若さの詰まった「初期衝動」を感じさせた。間違いなく、AKB48グループの他のグループ・チームに大きな影響を与えることだろう。これから、チーム8がどう進化していくのか?楽しみで仕方ない。
(武田瑠羽)(C)AKS
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チーム8が提示した新たなAKB48の可能性
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