15周年イヤーという節目の年の開催となった今年のツアー。この日のために全国から集まった16,000人のファンを前に、圧巻のライブパフォーマンスで観客を魅了した。
デビューからまもなく15年。18歳でデビューした少女が大人の女性へと成長した今、掲げる今回のツアーテーマは“人がどう思うかではなく 自分がどう生きたか”。
倖田來未といえば、デビューから長い下積み時代を経て、紆余曲折、様々な経験をしてきたアーティストだ。だが、「これまで歩いてきた道が私の人生」と言い切る彼女自身の強い言葉が、3月にリリースしたオリジナルアルバム、そして今年のツアーへとつながっている。
オリジナルアルバム『WALK OF MY LIFE』では、HIP HOP、DANCE、ROCK、SOULといった様々なジャンルの音楽エッセンスを融合したハイブリッドなアルバムに。例えば、『恋のつぼみ』のような可愛らしい“くぅちゃん”の要素はゼロ。この点がこれまでの彼女のアルバムと大きく異なる点だ。
サウンド面では、ビヨンセやマドンナを手がけるロス在住のドイツのプロデューサーのトビー・ガッドやイギリスの女性シンガソングライター、ジェシー・J、フランスのプロデューサーでウィル・シムなどの常連組に加え、アメリカン・アイドルにも出演したR&B POP系のコンポーザーであるジャレッド・コッターも参加。1曲たりともいわゆる“J-POP“的な匂いは感じられない。
これまで盛ったメイク、盛ったヘア、盛ったファッションといった“足し算”の要素が多かったステージも今回は逆の“引き算”の発想に。ステージはLEDのみというシンプルなセットに、まるでお姫様のようなガーリーなドレスは一切無し。圧倒的な歌唱やダンスのみならず、倖田來未自身の体を張った演出で見る者を魅了する演出が随所に散りばめられ、“かわいい”から“大人の倖田來未”へ変化したツアーとなっている。
「これまではガーリーなドレスを着て、可愛さを意識して歌う曲も多かったんですけど、“今の私”を表現したら自然と“くぅちゃん”の部分が演出に入らなかった。アルバム『WALK OF MY LIFE』もそうですが、意図的にというよりも、自分が今やりたい音楽を表現したら結果“くぅちゃん”をイメージさせる部分がなくなりましたね。それは年齢的な部分もあるかもしれませんが、“くぅちゃん”はファンの方の声を聞いて支えられていたイメージなんだと思います。衣装やヘアメイク、そしてステージもシンプルにして、歌やダンスだけではなく、自分自身の体を使ってできることを最大限取り入れました。これまで以上に、私次第で左右されるステージになるので、来てくださった方から“楽しかった!”という声をいただけるたびに、とても嬉しく思いました。」-倖田來未
圧倒的な歌唱力はもちろんのこと、自身最高の12人のダンサーと共に魅せる圧巻のダンス、命綱なしのフライングパフォーマンス、初披露となるピアノ、ギターの生演奏等、息つく間もなく次から次へと繰り広げられるステージは、これまでの倖田來未の集大成ともいえるライブといって間違いない。
「デビューから15周年目に突入し、今まで歩いてきた道で吸収してきたものを全てアウトプットしたツアーになったんじゃないかと思います。これまでは流行やファンのみなさんが求めるものを意識しながら作ってくることが多かったですが、今回は自分がやりたい音楽をやらせていただきました。早くも半年が経ちましたが、あっという間でしたね。来月は台湾に加え、初のシンガポール公演もやらせていただけることになり、改めて支えてくれているファンのみなさん、そしてスタッフのみなさんに感謝しています。」-倖田來未
国内ツアーを終えたばかりだが、2週間後には台湾公演、そして、初のシンガポール公演を控えている彼女。倖田來未プロデュースのa-nationの開催も決定し、2015年の夏は多くの人に圧倒的な存在感を見せつける夏となりそうだ。
7月22日にはサマー・コレクション・アルバム『SUMMER of LOVE』の発売も決定。この夏は倖田來未から目が離せない。
くぅちゃん封印?“大人の倖田來未”で魅せたツアーファイナル
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