みみめめMIMIにとって初めての東阪ツアー。ボーカルのタカオユキはMCで「初日だけどもう折り返し」と冗談めかしたが、約1年ぶり、そして関西では初のワンマンライブということもあり、会場に押しかけたファンたちには笑顔が満ちていた。
いつものキーボードとDJセットに、普段のみみめめMIMIのライブでは見かけないドラムセットが置かれたステージ上。本ツアータイトルのCANDYを連想させる装飾でポップに彩られたそれを見て期待感が高まるなか、オープニングSEが鳴りライブがスタートする。
アッパーな楽曲が連続し、会場のボルテージは序盤から全開に。MAIMAIが叩く生ドラムは初めての試みゆえ楽曲に新たな息吹をもたらし、これまでにはなかったオーディエンスの反応を引き出す。さらにDJうこっけいも新機材を投入し、トリッキーなパッド演奏でサウンドに華を添える。
最初のMCで神戸出身のタカオユキは地元関西でのワンマンライブ開催に喜びを爆発させ「ただいまっ!!」と叫んだ。そして本ツアーは昨年8月にリリースされた1stアルバム『迷宮センチメンタル』を中心にセットリストを組んだと宣言。この1年、様々なイベントに出演し歌い込んできた楽曲たちを披露すると誓う。
実際に次の弾き語りセクションで、彼女は磨き上げたパフォーマンス力を見せつける。『お絵描き』で激しく鍵盤を叩き感情を露わにしたかと思えば、『no name love song』ではブレイクが生む静寂を即興的に操り、情感的なピアノ演奏を披露。
歌も、演奏も、前回のワンマンライブとはまるで違う次元に達したことを次々証明していくタカオユキに、ファンたちは興奮を隠せない。終盤の「瞬間リアリティ」から「サヨナラ嘘ツキ」へと連なるキラーソングタイムでは、コールアンドレスポンス、合いの手、振り付けがどの曲でもピタリと決まり、過去最高の一体感を作り上げていく。
最後のMCで、タカオユキは「去年、初めてのワンマンを経験してからライブが大好きになって、自分の中で大事な存在になった」と発言したが、この日のパフォーマンスを見た者は、その言葉に嘘偽りを一切感じなかったことだろう。ここ最近、様々な場でみみめめMIMIが目標と公言してきた「みんなで作るライブ」が、見事に実現されていた。
さて、ツアーは6月10日の4thシングル『CANDY MAGIC』のリリースを挟み、6月28日に東京公演が開催される。本レポートは速報ゆえ詳細は記していないが、みみめめMIMIの確かなエンターテインメントとメッセージを、ぜひ楽しみにしてもらいたい。そしていちアーティストとしてのさらなる成長の瞬間に、期待したい。(TEXT 西原史顕)
みみめめMIMI地元凱旋 初の大阪ワンマンでキラーソング連発
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