tkmk爆女祭~若手バンドら熱狂のバトル!

渋谷CLUB CRAWLを舞台に5月10日(日)から16日(土)まで一週間連続で開催中、Caramel主催によるガールズロックバンドを中心に集めたイベント「tkmk爆女祭(BAKU-ON-SAI) vol.0-渋谷編-」。

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初日となった5月10日(日)のイベントには、凸凹凸凹-ルリロリ-/ガールズロックバンド革命/Dr.プラネット/Split BoB/Caramel/ЯeaLの計6バンドが登場。この日は、地方活動のベースに据えたバンドや10代メンバーのバンドが多いのも特徴。

凸凹凸凹-ルリロリ-

姫carat改め、5月より凸凹凸凹‐ルリロリ‐として新たに活動をスタート。昭和歌謡なエッセンスも覗き見える楽曲が凸凹凸凹-ルリロリ-の魅力。その"らしさ"を発揮したのが、ロカビリーの要素も取り入れた『ボディ・ロカビリー』。弾むビートに乗せ、手拍子や拳を振り上げ、舞台上へ想いを返してゆく観客たち。演奏が進むごと、場内の熱もどんどん上がり続けていた。
ド頭から、無数の拳が舞台上へ突き上げられた。ガレージ要素も取り入れたロックンロールナンバー『恋のスパイダー』だ。間奏では、会場中の人たちがヘドバンしてゆく様も。序盤から、場内にはいい感じで熱が生み出されていた。

凸凹凸凹-ルリロリ-として初めて作った『新曲』は、つかみを持った口づさみやすい楽曲。木下ひなこの煽りに導かれ、会場中の人たちが大声で♪Everybody Go!♪と歌のやり取りをしてゆく場面も登場。歌謡ロックな『ハイヒールキック』では、観客たちが終始声を張り上げ大騒ぎ。最後に奏でた『クロブチメガネとベビードール』でも、大勢の人たちがメンバーと一緒に歌いながら、タオルを振りまわし大興奮。コケティッシュなメンバーのキャラクターと疾走する楽曲の数々を通し、凸凹凸凹-ルリロリ-は熱狂のロックンロールパーティを描いていった。

ガールズロックバンド革命

大阪をベースに活動中、18歳のメンバーが揃ったガールズロックバンド革命。勢いよく駆けだした演奏。メロコア要素をたっぷり含んだ『MOMENT』だ。何に興奮したって、思いきりエナジーぶつけてゆくパワフルな歌と演奏にだ。その熱へ触れ、騒がずにいれるわけがない。会場中の人たちが理性の壁を壊し、いきなり大騒ぎし始めたのも納得だ。続く『ORDEAL』でも、真正面からほとばしる想いを彼女たちはぶつけていた。
序盤の時点で、すでに場内には「もちろん騒ぐでしょ!!」と言わんばかりの空気が満ちていた。シンガロング系ナンバーの『Starfish』。カラッと弾けた演奏、青春の香り満載な歌詞とキャッチーな歌に一瞬で惚れた『sparkling smile』。今にも、牙剥き出しに襲いかからんばかりの勢いで攻めた『HELP』。最後に叩きつけた『声』まで、沸き上がる熱い感情を、そのままパンキッシュな演奏にぶつけ続けたガールズロックバンド革命。「革命を起こしたい」というメンバーの言葉通り、このバンド、今後何かしらやからしてくれそうだ。演奏が終わった後の熱狂的な声と拍手が、その証明だ。ガールズロックバンド革命、ヤばいね!!

Dr.プラネット

「ポップ以上ラウド未満の歪なオイシイ関係」を標榜し、活動中のDr.プラネット。演奏が進むごとに熱を帯びてゆく。紅一点ヴォーカルの千景は、『真っ赤なヒールと毒りんご』を歌いながら観客たちを妖しく挑発していた。捉えた獲物たちを狩るような様で、会場中の人たちの感情を熱く熱く煽り出したDr.プラネット。
フリーキーな演奏と高揚した歌が重なりあった『シリアルキラーナイト』。1曲の中、次々と表情を変えた『偽物パラレル』では、セクシーな仕種と狂気を帯びた歌で千景は観客たちの視線を釘付けにしていった。荒れ狂う音の洪水に身を預け、観客たちも終始大騒ぎ。まさに"歪"という言葉が似合う、メロディック&フリーキーな『太郎ちゃんのテーマ』。つかみがある歌なのに、演奏は暴走してゆく。その不思議なアンバランスさに、誰もが惹かれてゆくのだろう。
愛の告白風景からの幕開け。『ルナティックラブストーリー』は、女性目線から?!恋愛模様を映し出した楽曲だ。ヒロイン気分でキュートに歌う様から、張り裂けんばかりの想いを吐き散らす姿まで、楽曲に綴った物語を、緩急効かせたドラマチックな演奏に乗せ千景は歌い叫んでいた。その姿が、熱く瞼に焼きついた。

Split BoB

愛知県は岡崎市をベースに活動中のSplit BoB。「いきまっせ!!」の声を合図に、会場中の人たちが、熱い声を舞台上へぶつけ出した。フリーキー&ヘヴィグルーブな『マヤカシ少女』を奏で、Split BoBはド頭から場内に熱狂に身を揺らす空間を描き出していた。演奏が感情を熱く高ぶらせてゆく。興奮に溺れたくなる気分も、納得だ。続く『ジャッジメントキーパー』では、ソリッドでパワフルな音が身体を貫いた。なんて貫祿あふれた演奏とステージングなんだ。楽曲は、さらに加速度を上げ出した。疾走した音の上で、こはるが高揚した歌を張り裂けんばかりの感情のまま歌いあげてゆく。気持ちを嬉しく、熱く掻き立てた『マボロシウサギ』。最初から彼女たち、アクセル全開で熱した演奏を次々と放ち続けていた。その間、天に突き上げられた拳が客席内で降ろされることはなかった。
「暴れる準備は出来てますか?!」。感情を嬉しく武者震わせた『スターになれない』では、ヘヴィグルーブな演奏と高揚した歌が熱を持って絡み合ってゆく。最後の『forget-me-not』 まで、終始、クライマックスな熱狂と興奮が続いたSplit BoBのステージだった。

Caramel

イベントの首謀者であるCaramelのステージは、幕が開くと同時にスタート。カラッと弾けた『君に恋愛chu』を奏で、場内にタオル振りまわし大はしゃぎしてゆく空間を彼女たちは作り出した。ミストーンの目立つ演奏ながら、そこはファンたちと繋がりあった熱い気持ちでカバー。一転、スペイシーな音が流れ出した。エレクトロ/ロックンロールな演奏をミックスした『恋愛少女』だ。勢いを持って攻めるメンバーたち。続く『ラブストーリー』を含め、気合い先行で続いた4人の演奏だったが、この日はホームということもあって、観客たちが、温かい想い込めた熱狂で彼女たちをフォローしていた。演奏は止まることなく『恋愛少女2』へ。この頃には舞台上の4人も、何時もの凛々しい姿勢でライブに挑んでいた。サビでは、メンバーの声に合わせ、会場中の人たちが一緒に大声で叫び続けてゆく風景も。一つに溶け出した熱が、いい感じで場内に渦を巻き始めたようだ。
キュートでポップに駆け続けた『Tailwind』では、ルミが客席へ挑むよう前のめりな姿勢で歌いかけていた。多少のピッチの擦れなど気にすることなく、沸き上がる感情を全身でぶつけてゆく。一転、『LoversMoment』は、何処かセンチメンタルな香りも携えた高揚ナンバー。最後に届けた『月下のナミダ』まで、演目の流れへ緩急を付けてとはいえ、この日のCaramelは終始熱を帯びたステージングをノンストップで届け、トリのЯeaLへ熱気のバトンを繋いでいった。

ЯeaL

初日のトリを飾ったのが、大阪発、現役高校生ガールズバンドのЯeaL。冒頭から、いきなりスリリング&ハードな演奏が炸裂。触れた瞬間に、気持ちがフツフツと嬉しく高揚し始めた。『セナカアワセ』が持つ魅力?!。それもある。だけどそれ以上に、4人の演奏とRyokoの歌声が放つ気迫に気持ちが興奮していたのは間違いない。正直、演奏レベルは発展途上だ。でも、それをカバーするだけの気持ちがЯeaLのステージからは放たれていた。
熱を抱いたまま演奏は、『Shooting Star』へ。楽曲に触れていると、一緒に天まで駆け上がりたくなる。高いポテンシャルを秘めながらも未完成ゆえの危うさ、それが、今のЯeaLに強く惹かれてゆく魅力の一つにもなっている。
凛々しい歌と演奏で攻めた『H.O.L』。熱いエナジーを抱きながら歌と演奏が駆けだした。スケールあふれた『反対言葉』が連れていった心地好い高揚。なんて懐深くパワフルな楽曲なんだ。上手い下手じゃない、どれだけ本気で伝えたいか。その気持ちがあれば、心は十分揺さぶられる。この日、熱狂していた観客たちのように。
本編最後に届けた、自分たちが音楽を続けてゆく意志や応援してくれる人たちへの想いを詰め込んだ『Home』。アンコールで演奏した『Jumping More』を通し、会場中の人たちが跳ね続けた風景。彼女らは本気で音楽に命を賭けている。その気持ちが、この日の演奏に魂を揺さぶられていた要因だったことを、最後に教えられた。そして、これから大きく躍進しそうなバンドをいち早く体感出来たのが、何よりも嬉しい収穫だった。

2日目は…。

 2日目となる5月11日(月)の「tkmk爆女祭」には、HERe:NE/ヒラガナ路線/BAND-MAID(R)/Caramel/LoVendoЯが出演。今からでも遅くはない、ぜひ足を運んでいただきたい。

TEXT:長澤智典


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