なぜ「アンジュルム」は人気が急上昇しているのか?

アンジュルムの快進撃が止まらない。スマイレージから改名後に発売した「大器晩成/乙女の逆襲」がヒット。

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元々は、スマイレージとして「日本一スカートの短いアイドルグループ」のキャッチフレーズでデビュー。第52回日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞など華々しい活躍をしていたが、主力メンバーの卒業や新メンバー加入など紆余曲折を繰り返してきた。本人たちも様々なインタビューで語っているのだが、他のハロー!プロジェクトグループからすると必ずしも順調な活動だったわけではなく、一時は不遇の時代も経験している。そのアンジュルムが2015年のアイドルグループを引っ張る存在になっている。

まずは楽曲の良さ。元々、スマイレージ時代より『ヤッタルチャン』など注目を浴びる楽曲も多く、様々な名曲が生み出されるハロプロの中でも個性的で多様な楽曲を発表してきたのがスマイレージ。アンジュルムとしての新曲である『七転び八起き/臥薪嘗胆/魔法使いサリー』も3曲共に全く色の違う楽曲に仕上がっている。それぞれが、ロック、ソウル、ファンク、EDM、歌謡曲を自由自在に行き来する。前作の『大器晩成』は中島卓偉・作のファンクを基調としたロックナンバーで早くも2015年最高傑作の呼声も高い。『乙女の逆襲』ではTOKYO No.1 SOUL SETの川辺ヒロシが作曲、作詞を児玉雨子という異色のダンスナンバーとなりこちらも評価が高い。確実に、アンジュルムの曲=良曲の流れができているのが現状だ。

そして、アンジュルムの良さは高いパフォーマンス能力と柔軟性を持ち合わせ、どんな楽曲でもきっちりと自分たちの色に染められること。新メンバーである、佐々木莉佳子は14歳とは思えない完成度の高さ。ダンス、歌唱力もレベルが高く何より荒削りながら全身を使って表現をする姿に感動すら覚える。また、2期メンバーである田村芽実も注目だ。ダンス、ボーカル共にアイドル界屈指の実力の持ち主。いままでは、前述の佐々木と同じく荒削りな部分もあったが、後輩たちが加入をしたことでライバル心に火が付き、さらなる進化の途中だ。色気やメリハリなど表現力がプラスされ、大きな会場でもひと目で彼女と解る大きくて躍動感溢れるパフォーマンスを魅せる。

新メンバーが加わり良い緊張感とライバル関係ができた。そして、さらに新メンバーオーディションも行われ、初期メンバーである福田花音の卒業も控える。まだまだ、進化を続ける予感がするアンジュルム。

ハロプロの復権は、モーニング娘。によって鍵が開けられた。その流れを受け、アンジュルムが更なる活躍で「アイドルの楽しさ」を世間に拡めて行くことだろう。まだまだ、アイドルが面白そうだ。
(武田瑠羽)

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