2015年が明けた。昨年、韓国の音楽界はセウォル号沈没事件の影響などで、例年に比べて非常に厳しい一年間を過ごした。今年も昨年と同様に、音楽界は順調ではないだろうというのが業界の見方である。この難局を打開していくためにはどんな妙案があるだろうか?2015年、K-POP及び韓流、音楽界、音楽フェス、音楽配信サイトなど音楽業界の全般にわたってどんな動きが予想されるのか、10asiaが業界関係者に直接話しを聞いてみた。
アンケートに応じてくださった方々
キム・ミンギュ(Electric Muse代表)、キム・ビョンチャン(FLUXUS MUSIC代表)、キム・シデ(STARSHIPエンターテインメント代表)、キム・ユンハ(音楽評論家)、キム作家(音楽評論家)、キム・ヒョンス(MAGIC STRAWBERRY SOUND代表)、キム・ホンギ(Daum Kakao部長)、ノ・ヒョンテ(CUBEエンターテインメント副社長)、パク・ジュンフム(大衆音楽SOUND研究所長)、パン・シヒョク(Big Hitエンターテインメント代表)、シン・ヒョングァン(Mnet常務)、アン・ソクジュン(CJ E&M音楽事業部門代表)、イ・セファン(ソニー・ミュージック次長)、イ・ヨンシク(ユニバーサルミュージック理事)、イ・ウンミン(パステルミュージック代表)、チャン・ジュニョン(KT MUSIC本部長)、チョンウク(JYPエンターテインメント代表)、チョ・ジェユン(NAVERコンテンツマネージャー)、チョ・ヘウォン(ワーナー・ミュージック課長)、ハン・ソンホ(FNCエンターテインメント代表)、ハン・イクス(VUエンターテインメント)、ホン・スヒョン(MBC MUSIC局長)
中国は成功が期待される未開拓市場なのか?
昨年、K-POPのブルーオーシャン(競争のない未開拓市場)として浮上した中国市場は、スムーズに開拓されるだろうか?JYPエンターテインメントのチョン・ウク代表は、「中国を無条件に可能性のある新市場と見る視線は危険だ。中国は今、市場が躍動的に変わりつつある。その流れを見守りながら、中国のシステムに合う方法をいち早く見つけた者が有利になるだろう」と予想した。Big Hitエンターテインメントのパン・シヒョク代表も「中国はこれまでも魅力的な市場だったが、まだ成功事例が出たことがなく、システム的にも依然として不安定な状態だ」と話し、「でも、韓国の企画事務所が持つ市場を攻略する意志とノウハウを学ぼうとする“チャイナマネー”が急速に結合しているので、早ければ2015年、遅くても2016年までには注目すべき成功例が出るだろう」と付け加えた。
CUBEエンターテインメントのノ・ヒョンテ副社長は「中国にすでに進出したSMエンターテインメント(以下SM)、YG ENTERTAINMENT(以下YG)も試行錯誤をたくさん経験した。扉が開かれているのは事実だが、何も知らず無条件に進出すれば失敗を味わうだろう」と慎重に話した。CJ E&M音楽事業部門のアン・ソクジュン代表は「中華圏をはじめ、東南アジア圏にK-POPアーティストと似た自国のアーティストが出始めている。日本はすでにファンになったK-POPグループに対する忠誠心が高いが、中華圏は相対的にそうではない。K-POPだから無条件に通じるという保障はない」と分析した。
一方、FNCエンターテインメントのハン・ソンホ代表は「中国市場はより拡大されて、萎縮した日本市場は再点火すると思う」と前向きな視線を見せた。また、STARSHIPエンターテインメントのキム・シデ代表は「中国市場の需要が大きくなっているのは事実だ」と話し、「K-POP特有の華やかなパフォーマンスが、中国の動画サイトで多くの人気を受けているので、インターネットやファンダム(特定ファンの集まり)などの需要を基盤に、K-POP市場は跳躍するだろう」と予想した。
アイドル、今はアイデンティティで勝負
2015年のアイドルグループの動きはどうだろうか?パン・シヒョク代表は「2014年はEXOが王冠を受け継いだことを既成事実化した1年だったと思う。2015年の観戦ポイントはMnetのラッパーサバイバル番組「SHOW ME THE MONEY」を通じて強力な挑戦者候補に挙がったiKONが、EXOとどんな対決構図を作るかである。ここに、すでにしっかりとしたファンダムを構築したBlock Bと防弾少年団など、新興実力派アイドルたちがどこまで追撃戦を繰り広げるかも興味深い見どころである。特に、二大勢力を構築しているSMとYG以外の企画会社出身のアイドルが、その戦いに参加することができるのかは、2015年だけではなく、今後アイドル市場を推測する面白い手がかりになるだろう」と伝えた。
アイドルグループのメンバーたちが、自らのアイデンティティをアピールした音楽を大挙披露すると予想される。キム・ユナ音楽評論家は「過去の細胞分裂式のユニットではなく、昨年のHA:TFELT(Wonder Girls イェウン)のようにメンバーたちのアイデンティティを表した音楽で挑戦することが増えるだろう」とし、「今後、K-POPがアイドルという固まりから、徐々に自分のアイデンティティを探す動きを見せるだろう」と予想した。チョン・ウク代表は「単純に企画されたアイドルは居場所がなくなり、それぞれの音楽、個性、スタイルをしっかりと構築するグループが強勢を見せるだろう」と説明した。ハン・ソンホ代表も「実力派メンバーたちの躍進があるだろう」と予想した。
ハニーバターチップのようなEXID式のマーケティングを本格的に稼動
ハニーバターチップ、EXID「Up&Down」でヒントを得たマーケティング方式が、今後も続く見通しだ。Daum KAKAOのキム・ホンギ部長は「すでに起きている現象だが、SNSをベースにして歌手を流行させるやり方が、今年からさらに本格的に登場するだろう」と伝えた。キム・ホンギ部長は「ハニーバターチップとEXIDの事例を分析し、マーケティング方案に活用しようとする動きが見えている。広告会社もテレビ広告より、FacebookなどのSNSで広げることに注力している。第2のハニーバターチップを作るより、どうすればハニーバターチップのような大ブームを巻き起こすことができるのかに頭を悩ませている」と話した。
MBC MUSICのホン・スヒョン局長は「これからは、歌手が音楽番組だけに依存する構図は変わるだろう。製作者たちはマーケティング戦略を立てる時、できることは何でもやらなねばならない。何がきっかけで大ブームを巻き起こすか分からないからだ」と述べた。
元記事配信日時 : 2015年01月08日06時50分 記者 : クォン・ソクジョン、写真 : ク・ヘジョン、翻訳 : ナ・ウンジョン、チェ・ユンジョン
【2015年音楽界の展望 Vol.1】ハニーバターチップを作るのか?それともハニーバターチップ方式でブームを起こすのか? 10asia
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