【2015年音楽界の展望 Vol.3】インディーズシーン20周年、新しいスタートを知らせる元年になるか?



2015年が明けた。昨年、韓国の音楽界はセウォル号沈没事件の影響などで、例年に比べて非常に厳しい一年間を過ごした。今年も昨年と同様に、音楽界は順調ではないだろうというのが業界の見方である。この難局を打開していくためにはどんな妙案があるだろうか?2015年、K-POP及び韓流、音楽界、音楽フェス、音楽配信サイトなど音楽業界の全般にわたってどんな動きが予想されるのか、10asiaが業界関係者に直接話しを聞いてみた。


アンケートに応じてくださった方々

キム・ミンギュ(Electric Muse代表)、キム・ビョンチャン(FLUXUS MUSIC代表)、キム・シデ(STARSHIPエンターテインメント代表)、キム・ユンハ(音楽評論家)、キム作家(音楽評論家)、キム・ヒョンス(MAGIC STRAWBERRY SOUND代表)、キム・ホンギ(Daum Kakao部長)、ノ・ヒョンテ(CUBEエンターテインメント副社長)、パク・ジュンフム(大衆音楽SOUND研究所長)、パン・シヒョク(Big Hitエンターテインメント代表)、シン・ヒョングァン(Mnet常務)、アン・ソクジュン(CJ E&M音楽事業部門代表)、イ・セファン(ソニー・ミュージック次長)、イ・ヨンシク(ユニバーサルミュージック理事)、イ・ウンミン(パステルミュージック代表)、チャン・ジュニョン(KT MUSIC本部長)、チョンウク(JYPエンターテインメント代表)、チョ・ジェユン(NAVERコンテンツマネージャー)、チョ・ヘウォン(ワーナー・ミュージック課長)、ハン・ソンホ(FNCエンターテインメント代表)、ハン・イクス(VUエンターテインメント)、ホン・スヒョン(MBC MUSIC局長)


20周年を迎えるインディーズシーン


今年はインディーズシーン誕生20周年を迎える年だ。音楽評論家のキム作家は「今年はインディーズシーン20周年を迎えて“SOUND DAY”(一枚のチケットで決まったライブハウスを自由に観て回れるイベント)が復活して、各種記念公演やアルバムが企画されるなど、新たなムーブメントを作ろうとする動きが続くだろう」と話した。続いて、キム作家は「過去の歴史を整理することも必要だが、今後20年をどのように過ごすべきかに関する未来志向の悩みが必要だと思う」と呼びかけた。

期待されるトレンドについて、キム作家は「今は各チームがそれぞれ孤軍奮闘している状況なので、トレンドを予測すること自体が難しい。今年ほど予測できない年は今までなかった」と話した。もう一人の関係者は「今のインディーズシーンは需要に比べて、供給が爆発的に多いため、ある特定のバンドが大ヒットしにくい市場になっている。だから、多くのチームの果てしない競争が今後も続くと思う」と予想した。


インディーズシーンはチャン・ギハと顔たち、Guckkasten(クッカステン)の登場以来、新しいスターの不在に苦しむなど、もう低迷期に入ったのではないのかという心配もある。パステルミュージックのイ・ウンミン代表は「社会の雰囲気が低迷して、リスナーが新しい音楽を探して聞くよりも、従来の知っているミュージシャンや過去の音楽をより好む傾向が生まれた。それで、新鮮な音楽を試みる新人の立つ場所が、ますます減るようで残念だ」と話した。MAGIC STRAWBERRY SOUNDのキム・ヒョンス代表は「一部のテレビ番組に頼るインディーズシーンのスター輩出の公式が問題だ。一人や二人の代表的なスターではなく、複数のミュージシャンが多様なチャンネルを通じて音楽を披露できるように努力する一年にならなければならない」と伝えた。



一方、Electric Museのキム・ミンギュ代表は「インディーズシーンのスターが不在だとは思わない。300席以上の公演会場のチケットを完売させるアーティストには、すでに有名になったスター以外にもSultan Of The Disco(スルタン・オブ・ザ・ディスコ)、THORNAPPLE(ソーンアップル)など多くのバンドが新たに浮上している。ヒットの規模をどう定めるかの問題でもあるが、今のインディーズシーンの規模を考えた時、毎年一定のレベル以上のヒット作やスターアーティストが登場している」と説明した。続いて「韓国の事情を考えると、インディーズシーンを超えて大衆に大きくアピールするアーティストがなかなか出てこないのは当然のことだ。今必要なのは、自主的にインディーズシーンの基礎を強く鍛えて、ヒットの規模を少しずつでも拡大していくことだ」と伝えた。

別の関係者は「Standing Egg、Sugarbowl、J Rabbitなど、いわゆる“インディーズ感性歌謡”と呼ばれるアーティストは、大きな需要を抱えている。このようなスタイルの音楽が、より大きなマーケットを形成できるだろう」と予想した。続いて、「昨年はユ・ヒヨルのワンマンプロジェクト“TOY”、キム・ドンリュルなどが音楽配信チャートで強い勢いを見せた。この先輩たちと接点を持っているチョン・ジュニル、Epitone Project、No Replyのクォン・スングァンのようなアーティストは今年、より注目されるだろう」と付け加えた。


こんな中、ポータルサイトを通じて、多様な創作者を紹介するオンライン上のスペースが拡大される見通しだ。NAVERのチョ・ジェユンコンテンツマネージャーは、「NAVERは多様な創作者を紹介するプラットフォームである『MUSICIAN LEAGUE』をさらに活発に稼動して、まだよく知られていない宝石のようなミュージシャンや音楽を、利用者がより手軽に接することができるように努力する予定だ。これはミュージシャンにとって、より良い創作ができるようにする好循環構造を作るきっかけになるだろう」と説明した。





第2の「アナと雪の女王」が誕生するのか


ポップ音楽の場合、昨年「アナと雪の女王」「はじまりのうた」のようにまったく予想もしなかったコンテンツが大ヒットした。ワーナー・ミュージックのチョ・ヘウォン課長は「自主的な努力よりも、まったく予想しなかった外部要因によってヒットするケースが徐々に増えている。まったく見当のつかない市場になっていくようだ」と話した。

ユニバーサルミュージックのイ・ヨンシク理事は「海外のポップ界で脚光を浴びている新人が、昨年の下半期から韓国でも底力を発揮している。すでにアルバムの発売時期がかなり過ぎたサム・スミスやアリアナ・グランデがその例だ。K-POP歌手がインタビューやステージで愛情を示して隠れたポップアーティストの曲を披露したり、オーディション番組で選曲した場合、これがチャートの急浮上に繋がる。今年もこうした現象が続くだろう」と予想した。


ソニー・ミュージックのイ・セファン次長は「FacebookなどSNSを通じた映像プロモーションにどんどん力を注いでいる。昨年、韓国でも大ヒットしたファレル・ウィリアムスの24時間に及ぶ『Happy』のミュージックビデオのように、見せる音楽が今年も強い勢いを見せるだろう」と予想した。また、ポップ界はストリーミングとLP市場が同時に拡大する異常現象を見せている。イ・セファン次長は「最近、海外でストリーミングサービスが強い勢いを見せており、デジタルシングルを発売する頻度が増えている。その一方、LP市場が成長しているという興味深い動向を見せている。音楽を気軽に聞きたいと思う心理と、所蔵したい欲求が共に反映されているためだ」と説明した。




元記事配信日時 : 2015年01月08日06時52分 記者 : クォン・ソクジョン、翻訳 : ナ・ウンジョン




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