武藤彩未のブレイクを皮切りに、寺嶋由芙のメジャーデビュー決定(「ふへへへへへへへ大作戦」最高!)、元BiSテンテンコの精力的な活動、シンガーソングアイドルみきちゅの活躍や、滝口成美、吉川友、小桃音まいらベテランの躍動…と、再び脚光を浴び始めたソロアイドルの流れで、KOTOの放つ存在感には目を見張るものがある。
小学2年生の頃に安室奈美恵、倖田來未のバックダンサーに憧れてダンスを開始。キッズダンスのコンテスト入賞を果たし、テレビのダンス番組やAKB48のバックダンサーなどで音楽番組にも出演と幼少から本格派として名を馳せる。2012 年はキッズダンス映画「SHAKE HANDS」の主題歌オーディションに数百名の中から見事合格、ダンスボーカルユニット・SHAKE HANDS CREWとして同作品の主題歌『Dream Avenue』で歌手デビューを果たしている。
2014 年1月に本格的にソロデビューを果たし、シングル『ことりっぷ』をリリース、これがオリコンインディーズランク20 位を獲得。続けて2014 年8月に発売された2nd シングル『愛を届けるお人形』では前作を上回るオリコンデイリー10 位、インディーズチャート5位と好記録を連発。デビュー間もないソロアイドルとしては破格の注目を浴びることに。
まず彼女の最大の魅力はなんといってもキュートな姿から想像できないほどの、熱いライヴにある。小柄な身体から繰り出される、強烈な切れ味の鋭さと繊細の双方を兼ねたダンスは、長年の経験に裏打ちされた技術があってのもの。ダンス技術のみを切り取るとするならば、もはやアイドルの範疇に収まらないほどのスキルフルぶりだ。ただ、すごい!で終わらせず可愛らしさをしっかりと表現できるのは、彼女の飾らない素直さの賜物。また、終始ノンストップで右へ左へと激しく動き、あまりの激しさにオープニングではキレイにセットされた髪が、最後はクシャクシャになることもしばしば。その全力感溢れる姿がさらに魅力を底上げしている。
チャイルディッシュでありながら芯の強さを感じさせる声も魅力的で、ニューウェイヴロックバンド、レコライドの佐々木喫茶氏が多くを手掛けるエレクトロなトラックとも相性抜群。現在も日に日に凄味を増してきている。また、佐々木氏プロデュースによる「アイドルエレクトロポップ」をテーマに2014年11月~2015年4月までの6カ月間¬に渡り、毎月連続シングルリリースという怒濤の活動も展開した。ゆるめるモ!の「ようなぴ」とのコラボ作『エンジェルがエンドレス』や、バキバキのサウンドで一気にダンスホール化させる『推定スウィーティ』『バレンタインズ・バレリーナ』となどどれもが素晴らしい。ライヴハウス会場限定ゆえ、ハードルが少々高いものの、買って損なしの作品群だ。
またライヴでは、自身で手掛けたハンドメイドのアクセサリーも発売(かなり本格!)、今春からはバンドプロジェクト・kotofolicもスタートとかなりの多彩ぶりで自身の世界を拡大中。デビューわずか1年でここまで面白い成長を見せるアイドルもいないだろう。あらゆる形で最大限にファンを楽しませるKOTO。あらゆる逸材が百花繚乱するソロアイドル、ひいてはシーン全体において、今もっとも面白い輝きを放つ彼女の世界に一度触れてみてはいかがだろうか?
(田口俊輔)
いま大注目のソロアイドルKOTOとは?
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