【REPORT】本格派アーティストにして天性のアイドルB1A4、ファンと一緒に世界の旅へ



日本デビュー3年目に突入したBOYSグループ、B1A4が初のワールドツアーを開催。9月26日から、その日本公演「ROAD TRIP to Japan-Ready?」を行い、福岡、大阪、東京、名古屋の各地で、多くのBANA(B1A4のファン) を沸かせた。ここでは10月16日、東京国際フォーラム ホールAで開催された東京公演の模様をレポート!

ファンと一緒に世界の旅へ


オープニングのビデオで映し出されたのはある日の朝のB1A4が住む家。シヌゥは歯磨きをし、ゴンチャンは冷蔵庫から取り出したドリンクをゴクリ。バロは音楽を、サンドゥルは読書を楽しんでいる。そこへ何か良いアイデアを思いついたジニョンがみんなに声をかけた。「これから旅にでかけようよ」。そんな台詞だったのだろうか。メンバーは予期せぬ提案に一瞬驚いたが、即答で「OK!」。

早速、リビングの壁に貼られた世界地図を前に作戦会議を始めると、ワイワイガヤガヤ、「ここも、ここも」と地図を指差しながら、目的地が増えていく。そして、決まったのは台北、上海、マニラ、メルボルン、シドニー、日本、アメリカ! ギターやトライアングルなど思い思いの楽器をトランクケースに詰め込んだら、B1A4楽団の出発だ。

まずは韓日のデビュー曲「O.K」「Beautiful Target – Japanese ver.-」でウォーミングアップ。ワールドツアーを経た彼らに、デビュー時のふわりとした印象はない。例えば、後者で演じた”新芽ダンス”(芽が出る様を模したダンス) に発表時の初々しさはなく、風格すら漂う。バロは力強いラップでフロアを煽り、会場のボルテージは高まる一方! このオープニングは2時間の世界旅行が充実するだろうことを予告するものだった。

そして「今日、ここにいるみんなと僕たちは一緒に旅に出ます。旅の準備は出来てますか~?」というバロの挨拶でファンもいよいよ旅に立つ。



最初に彼らが連れて行ってくれたのはヨーロッパのとある都市。ガスライトが灯る深夜の街は雨に濡れ、彼らは白のスーツに黒のハット姿でシックに舞う。歌ったのは恋人との別れを後悔するR&Bチューン「OH MY GOD –Japanese ver.-」。登場時とはガラリとイメージを変え、そして舞台はレンガ作りのライブカフェへ。そこで彼らは来るはずのない彼女を想いながら「君のせいで」をポップに歌い、赤く染まったステージで披露した「Beautiful lie」ではゴンチャンが跪きながら見せた切なげな表情に皆がうっとり。「君が僕の全て」という意味の詞にのせ、エンディングでバロがタクトを振る仕草をすると、ファンはそれに合わせて「Everything」と声を揃えた。

旅の中継地点はソウル


ヨーロッパの香がするステージから、彼らが次に向かった先は母国の首都、ソウル。「東京にはとっても夜景が綺麗に見える場所がありますよね。東京タワー? スカイツリー? 僕たちが住んでいるソウルもとっても夜景が綺麗なんです」というサンドゥルの前フリから「SEOUL」を歌えば、LEDモニターにはソウルの夜景が浮かぶ。暗いステージ上で、スポットライトを浴びたメンバー一人ひとりが歌い繋いでいくさまは実に格好いい。セクシーでアーバンなこの曲を作ったのはシヌゥ。サンドゥルは曲が放つ艶に負けぬダイナマイトな歌声を光らせ、日本初披露のこの曲はこの日の山場の一つになった。

続いた2曲はオリジナルのテンポを弱め、バラード・バージョンでじっくりと。ストゥールに腰をかけて披露した「歩いてみる」はメンバーの歌と歌の間を客席のコールが埋め、会場にいた全員で一つの曲を歌っているかのよう。「THIS TIME IS OVER」では歌から伝わる彼らの気迫にやられる。そして最後にバロが「It's over」とラップすると、モニターには「It's over?」「Not Yet!」「Do U Want?」「Follow Me!」という文字が次々に浮かび、ファンをビデオ越しに楽屋へと招待。そこで和やかな舞台裏を見せ後は、再びステージへ戻り、バロのビートボックスに合わせて他のメンバーがアカペラでスウィング。それは「次は僕らの歌をもっと堪能してほしい」との気持ちを代弁したものだった。



再度、ストゥールに腰をかけて歌ったのは「ネガモガデ」と「Empty Mind (acoustic ver.)」の2曲。ジニョンのファルセット&美しすぎるクリスタル・ボイスには目を見張るものがあり、また後者はメンバーが音やダンスに頼ることなくグルーヴ感を表現。彼らの成長ぶりが見てとれた。そんな中でもファンに手を振ったり、投げキッスをしていたのはサンドゥル。そこにはボーカリストとして極みに達したものだけが持つ余裕があった。

立ち上がって歌ったレゲエ調「AMAZING」で弾みをつけた後は、「LONELY」で再び旅行の途に。ネクタイを小粋に使ったダンスは、運河沿いの赤レンガ倉庫という舞台でも鮮やかに映った。そして9月に発売された「SOLO DAY-Japanese ver.-」に収録された新曲「TELL ME WHY」やリハーサルの風景を映したビデオ上映に続き、「If your boy friend is B1A4?」と題した妄想デート・ビデオがスタート。モニター上からバロが「今から、そっちに行ってもいい?」と問いかけ、メンバーがカジュアル・ファッションに着替えれば、後半戦がスタートだ。

カントリー・ソングでファンを田園のピクニックへ


後半も新曲「イェッポ –Japanese ver.-」から。ここで彼らが案内してくれたのはフランスの田園か。途中、ブレイクをとって「可愛い子を探しに行こう! 可愛い子はいるかな?」(バロ)、「可愛い子がたくさんいるニャン」(サンドゥル)、「やっぱり、BANA JAPANはみ~んな」(バロ) と盛り上がれば、最後は全員で「イェッポ!」と声を合わせ、ウキウキ・モード。続くジニョン作の新曲「SOLO DAY –Japanese ver.-」ではモニター画面に田園風景が広がり、向かった先はアメリカのカントリー・サイド。ポップなカントリー調のメロディがファンを解放的な気分にさせた。

そしてバロが「まだまだ行きますよ~みんな叫べ~!」と煽れば、そこからはアッパー系のパーティーチューンを立て続けに。「イゲ ムスン イリヤ~なんで?どうして?」といったお馴染みのナンバーだけでなく、健康的なポジティブ・ソング「ムルハンジャン」といった初披露の曲まで歌い、フロアはノンストップにアガッていく。


「大切な人と一緒の旅は楽しいし、幸せですね。僕たちは今日、本当に楽しくて、幸せな旅が出来ました」(ジニョン)

「BANAは僕たちのエナジー」(ゴンチャン)

「ビタミンですね」(サンドゥル)



そんな挨拶の後もアッパーな曲が続き、ファンは多幸感に包まれる。本編最後の「YOU ARE MY GIRL」ではメンバーが歌いながら最新型セルカ棒を使って写真をパチリ。更にはジャンプ、ジャンプの連続で、会場は祝祭ムードに溢れていた。

アンコールでも彼らの勢いは止まらず、ツアーTシャツに着替えて登場した1曲目「IN THE AIR」でファンの興奮はマックスに。続いた「IF…(君さえいれば)」はそれを鎮めるかのように丁寧に歌い、コンサートは幕を閉じた。

本格派アーティストにして天性のアイドル


前回からわずか半年振りのジャパンツアーにも係わらず、一層、アーティストとして成熟し大人びた姿を見せてくれたB1A4。自ら世界を旅すると同時にファンを世界旅行に招待するという仕掛けも楽しい。さらに、9月に発表したばかりのシングル「SOLO DAY –Japanese ver.-」収録曲を披露することで、前回のツアーとはまったく違った印象に。特に「SOLO DAY –Japanese ver.-」は、ファンを連れて、より大きな世界を見せてくれたことで、その存在意義は大きい。

そしてボーカル・グループとしてステップアップする一方、ステージ上ではじゃれあったり、ハグしたり、パンチしたり、「ニャ、ニャ、ニャ」言葉で沸かせたりと、屈託のないアイドルっぽさもキープしている彼ら。一方で、ジャケット着用時のパフォーマンス中、ジニョンだけが、ずっと前のボタンを閉めたままという生真面目さを見せ、リーダーらしさを発揮。アーティストらしさとアイドルっぽさの絶妙なブレンド具合を心の底から楽しめるライブだった。

ライター:きむ・たく


【PHOTO】B1A4、ファンと一緒に世界旅行に!「ROAD TRIP to Japan-Ready?」で見せた成熟した姿

B1A4 2014 WORLD TOUR「ROAD TRIP to Japan-Ready?」

2014年10月16日(木)

東京国際フォーラム ホールA 18:00 OPEN / 19:00 START


【セットリスト】

01. O.K

02. Beautiful Target -Japanese ver.-

03. OH MY GOD -Japanese ver.-

04. 君のせいで

05. Beautiful lie

06. SEOUL

07. 歩いてみる

08. THIS TIME IS OVER

09. ネガモガデ (僕は何なのさ)

10. Empty Mind (acoustic ver.)

11. AMAZING

12. LONELY

13. TELL ME WHY

14. イェッポ -Japanese ver.-

15. SOLO DAY -Japanese ver.-

16. イゲ ムスン イリア ~なんで?どうして?

17. ムルハンジャン (A Glass Of Water)

18. WHO AM I

19. おやすみ good night -Japanese ver.-

20. YOU ARE MY GIRL

<ENCORE>

21. IN THE AIR

22. IF...(君さえいれば)


B1A4 Japan Official Web Site:http://b1a4.info/





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