この日を最後にツアーが終わってしまうことを惜む声も多く上がっていた。HKT48のコンサートを見た感想として、楽しいという以外の表現が見当たらない。HKT48のコンサートは構成から演出まで他のAKB48グループにはない独自のスタンスで作り上げられるのが特徴だ。もちろん指原莉乃の存在無しではできないことである。
指原が元々アイドルヲタクだということは有名な話だが、どんなステージをやったらファンが喜んでくれるか、自分がお客さんとして観に来た時に楽しめる内容をしっかりとHKT48のステージで実現させている。
例えばコンサート序盤で行われた巨大恐竜がステージ上に現れた時のこと。ここでメンバーが毎回食べられてしまう一幕があったのだが、3回の公演で食べられるメンバーをすべて別のメンバーにした。1回目に冨吉明日香、2回目に秋吉優花、3回目には朝長美桜が異なるリアクションをし、メリハリを見せてくれた。
注目するべき点はまだある。メンバー全員での吹奏楽の演奏だ。ほとんどのメンバーは楽器経験も無く初心者ばかりだったが、本番ではAKB48の『フライングゲット』を見事に演奏し大きなインパクトを与えてくれた。ドラムを担当した本村碧唯は、一日に6時間もの練習をしていたそうな。そんな本村は吹奏楽のみならず、バンド演奏にも登場。ここではベースを穴井千尋、ギターは山下エミリーが担当した。バンドという未知な領域でどんな曲を演奏するのか期待をしていたところ、何とBOOWYの『ONLY YOU』を選曲。ファンにはBOOWY世代も多く、この選曲で盛り上がらない訳が無い。最後には会場のファンと大合唱になり、最高の企画をプレゼントしてくれた。
驚く演出はこれだけではない。今年5月にAKB48グループのドラフト会議が行われたのだが、ドラフト生は各グループ劇場公演で既にお披露目が行われていた。HKT48のドラフト生もこのコンサートでのお披露目というのは、ファンの間でも大方の予想はついていた。しかし、誰も予想ができないお披露目が待っていた!
まずチームHから指名を受けた松岡はなが、SKE48の公演で人気の高い『クロス』を指原と多田愛佳という百戦錬磨のベテランを徒えてセンターポジションで登場。同じくチームHから指名を受けた村川緋杏(びびあん)がアイドルソングの王道『ウィンブルドンへ連れて行って』のセンターに。しかも両サイドには、センター経験者の田島芽瑠と朝長美桜という人気メンバーを徒えてだ。チームKⅣから指名を受けたHKT48最年少11歳の今村麻莉愛は、AKB48の楽曲でカッコイイと評判の『MARIA』を自分の名前にちなんでの選曲。両サイドには兒玉遥と宮脇咲良という2大エースを脇に置き、堂々と歌い上げた。ここまでインパクトのあるド派手なドラフト生のお披露目は記憶にないほどだ。HKT48のコンサートではこれまであまり知られていなかったメンバーが、突然注目されることも珍しく無い。全国区の知名度を誇る指原が率先して前へ出るのではなく、一歩引いたところでグループ全体を見回し様々なメンバーにチャンスを与え引き上げようとしている努力の賜物と言える。今回のド派手なドラフト生お披露目もまた、一気に彼女たちの注目度を上げた。
HKT48のコンサートを見て感じるのは、全員で真剣にバカになって真剣に泣いて大笑いをファンとする。コンサートというより、ひとつのエンターテイメントショーと言えるのではないかと思う。これからも予定調和に流されること無くHKT48は最高のパフォーマンス集団として進化を続けると思うので、どこまで進化していくのか今後のHKT48の飛躍が楽しみである。
写真=(C)AKS
(ブレーメン大島)
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なぜHKT48のコンサートは評価が高いのか?
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