会場入り口にはハロウィン仕様のゲートが設置され、会場内も“不思議の森世界”風なデコレーションが施されている。場内のスタッフもお化けに仮装、ファンの思い思いなコスプレ率も9割オーバー。TEAM Hのライブというだけでも期待で胸膨らむのに、いつもと違った雰囲気がワクワク感を一層アップさせる。
開演前、まずは、韓国の飲み会の定番、369ゲームでウォーミングアップ。そして「ギ、ギ、ギ」と扉が不気味に閉じる音と共に、マイケル・ジャクソンの「スリラー」が流れると、ファンはそれに合わせて手拍子をとってスタンドアップ。スクリーンには蝙蝠の飛び交う墓場が映し出され、今日の主役はまさかのゾンビ? そんな予感に襲われる中、壁にはTEAM Hのグリーンの文字が浮かび、不吉な笑い声が止むと同時に客電が落ちた。ピーターパンが誘うエレクトロな大冒険
この日のテーマは「世にも不思議で、ちょっと愉快な物語」。では、その物語とは?ある日ののどかな午後、ヘッドホンで音楽を聞くBIG BROTHER(以下BB) の横でグンちゃんが寝そべっている。二人は野外でゆったりとした時間を過ごしていたが、そこに狂言回し役のウサギが現れ、その後をついていくと、迷い込んだのはキノコだらけのワンダーランド! 彼らはお菓子の家や赤頭巾ちゃん、7人の小人たちに迎えられ、何が起きたのか理解できない様子だ。そして突如現れた妖精が彼らの衣装をチェンジさせ、グンちゃんはピーターパンに、BBはフック船長に大変身! そんなアニメに続き、お化けカボチャが「準備はOK? SCREAM!」と客席を盛り上げ、いよいよパーティーがスタートした。
ピーターパンとフック船長に扮した二人がオープニングに選んだのは「Party Tonight」。グンちゃんの歌に、BBがラップと合いの手で煽りを入れ、二人のパフォーマンスは開始早々からノンストップのアゲアゲだ。立ち上がるスモークがパーティー気分を高めた「Welcome to my world」ではグンちゃんがカメラにひと指し指を向けてクルクルさせ、ファンにトリック(魔法) 攻撃! グンちゃんマジックにかかった客席の手は左右に大きく揺れ、BBの「Everybody」という声に合わせて、ファンも一斉にジャンプ。「Feel the beat(Japanese ver.)」ではグンちゃんが「最後まで行くぞ!」と声をかけ、BBも定位置のDJブースを離れて、ステージ上で激しくダンス。序盤から二人はエレクトロサウンドのシャワーを浴びせ、フロアの興奮はマックスとなった。 3曲を披露し終え、グンちゃんが「どうしたら、ファンのみんなともっと早く会えるか、と思いながら、今日の準備をしました。みんなの若いエネルギーをもらって今日のステージを作ってみましょう」と話すと、BBが「プ、プ、プ、プ~~」とレゲエホーンで相槌を打つ。グンちゃんがカメラ越しにキッスをプレゼントした後はヒップホップ・パーティーにシフト。「Gold Digger」の曲に合わせて彼がシューティングポーズをとったかと思えば、撃たれてよろめく姿を演じて、一人二役。艶かしく踊るバニーガールが危険な華を添え、二人はノワールに魅せた。
キモノ姿の艶やかなグンちゃんに驚愕!
海賊船でのパーティーを楽しんだTEAM H。二人はその後も不思議な場所に迷い込む。パーティーで飲みすぎたBBはある場所で、ガラスで出来た靴の片方だけを発見。彼がシンデレラを期待するのは無理もない。そして、またも現れたうさぎを追って辿り着いた城に入っていくと、そこには片足だけ靴のない女性が! しかし、彼女が履いていた片方の靴はガラス製ではない、つまり、シンデレラではなかった。視線をゆっくりと上げていくと、その先にいたのはグンちゃんだった。「Do it on the speaker」で現れたグンちゃんはヤバかった。ロングヘアなウィッグにネオジャポネスクなキモノ、そして、下はハーフパンツ&スニーカーと、そのイメージはアバンギャルドかつ摩訶不思議なシンデレラ? しかも、身のこなしはセクシーで、時にはM字開脚を見せるなど極エロモード。自分の指を唇に当て、その後カメラにタッチすれば、グンちゃんとファンが間接キッス。このライブは全国の映画館に中継され、彼は日本中のファンとキスをした。 イケナイ雰囲気は続く「Liquor shot」でさらにアップし、ダンサーはアダルトなパーティーに必須のアイマスクを装着。会場はフェティッシュな空間に転じるが、グンちゃんは会場に寝そべって両足をバタバタさせキュートに振舞う。その後はウィッグとつけまつげを取って、いつものグンちゃんに戻るのだが、まつげを取るのが痛かったようで、彼が「あっ!」と大きな声を上げる一幕も。女装を終えても、彼はフロアを終始アゲ続けていた。
ドラキュラの盛りだくさんのトリートに嬉しさいっぱい
セクシーダンサーが霞むくらいにセクシーだったグンちゃん。次に迷い込んだのは怖そうなお化けウサギたちが待つ墓場だった。気味悪がるグンちゃんを、ウサギが「20代最後のハロウィンだろ?」と背中を後押しすれば、襟のピンと立った黒いマント(裏地は赤) をまとってドラキュラに扮したグンちゃんがステージ上に。とはいえ、ここに吸血鬼はいない。8時34分の時計をバックにした「As time goes by」では四つ打ちビートに二人が美声をのせ、グンちゃんの「ホンモノのパーティー、行くぞ!」との声で始まった「Djing」では彼がDJミキサーのツマミを操作し、DJプレイ。 そしてマントをパタパタさせて文字通り煽った後は、ファンが待ち望んでいたお楽しみタイムに。フロアに降りたグンちゃんは巨大バズーカでファンに強烈なスモークを浴びせかけ、ステージに戻れば、客席に水鉄砲を発射。ここまではグンちゃん流の恒例Sプレイだが、この日はお菓子を詰めたオレンジ色のハロウィーンのカボチャの形をしたバケツを手にし、ファンにお菓子をスペシャル・プレゼント。配り終えた後も空になったバケツをかぶって踊るなど、ハロウィンならではのシーンもあり、さらには新曲も披露。トリート(おもてなし) 尽くしで歌い終えた彼は持てる力を出し切ったようにバタンキュー! が、ファンの声援で元気回復し、その後はドレスクィーンを探しながら、ファンとの交流を楽しんだ。グンちゃんが「最後まで爆発しよう!」と呼びかけてスタートした終盤は、彼がギターのアテぶりや、四股を踏んでからのジャンプを演じてなおもヒートアップ。自分をクールダウンさせるかのように、ボトルの水を頭からかけるが、もちろん勢いは止まらない。また、BBがフロアに下りて客席に乱入すれば、パーティーピーポーの熱狂の渦に巻き込まれて、ファンの興奮は天井知らず! 「SHAKE IT-JPN ver.-」ではグンちゃんが後ろ髪を束ねてプチ・ライオン・ヘアにし、ビートに合わせて、それが揺れる。こうして二人は最後までハイエネジーなステージングを見せたのだった。
アンコールでも二人はファンを踊らせ続け、幾つもの巨大風船が会場に現れた「Take me(Japanese ver.)」のエンディングではグンちゃんが投げキッス。「日本全国の劇場、北海道から沖縄まで楽しいですか~?」とフロア外にいるファンへの配慮も忘れずに、二人はピタリと声を揃えて「愛してる」とファンにラブ・メッセージ! アンコール最後の「GOTTA GETCHA」ではBBがPAスタッフにマイクを渡して歌わせるなど、もうとことんまでハチャメチャで、楽しさがスパークリング! さらに、Wアンコールで「Party Tonight」を歌い、ラストは天井カメラに向けて「TEAM H、今日も最高」と叫び、パーティーの幕は閉じた。 ハロウィンの合言葉といえば、「Trick or Treat」。でも、TEAM Hの二人はファンを非日常の不思議な国に招待し、Trick(魔法) もTreat(おもてなし) もプレゼントしてくれた。そしていくつものキャラに扮したステージは、一つひとつが楽しさ満点のアトラクションのよう。来年は新しいアルバムを携えてツアーをやると公約し、“次”へと繋ぐのもトップスターの証。格好良さ溢れるエレクトロビートがノンストップ・プレイされる会場はお伽の国の巨大クラブと化し、帰途につくファンはみな、夢見心地に笑顔を浮かべていた。ライター:きむ・たく
「TEAM H HALLOWEEN PARTY」
会場:幕張メッセ
日時:2015年10月31日(土) 開演 18:00
【SETLIST】
01. Party tonight
02. Welcome to my world
03. Feel the beat(Japanese ver.)
04. Gold digger
05. I'm so ghetto
06. Do it on the speaker
07. Liquor shot
08. I just wanna have fun
09. What is your name?(Japanese ver.)
10. CAN'T STOP-JPN ver.-
11. Raining on the dance floor(Japanese ver.)
12. As time goes by
13. Djing
14. Beautiful change
15. Getting over
16. SHAKE IT-JPN ver.-
17. Rock and roll tonight
<ENCORE>
18. Driving to the highway
19. Take me(Japanese ver.)
20. GOTTA GETCHA
21. Party tonight
【REPORT】トリックもトリートも!TEAM Hの破格なおもてなしパーティーピーターパンからドラキュラまで登場したワンダーショー KSTYLE
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