ドナルド・マクドナルド・ハウス 40周年で調査「遠距離看病」家庭の実態浮き彫りに

公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンが取組む、病気と闘う子ども達とその家族のための滞在施設 「ドナルド・マクドナルド・ハウス」が1974 年にアメリカで始まって以来、世界で40 周年となる。

これを機に、病気と闘う子どもと、その家族のための滞在施設への支援の必要性を広く伝えるため、子どもの入院実態に関する調査を実施した。


子どもが入院した際、「自宅と病院の距離が遠く離れてしまう」ことを余儀なくされる家庭が存在する。最善の治療を子どもに受けさせたいという親の想いは皆同じだが、子どもの病状等の様々な事情により入院可能な病院が限られてしまうのが大きな要因であり、これはどの家庭にも起こり得ることだ。なお、子どもがいる男女のうち、「自分の子どもに入院経験がある」方は、37.5%(1 万人あたり3,755 名)だった。


“遠距離看病”を「自宅と病院の距離が2 時間以上」と定義した場合、子どもが入院している家庭全体のうち2.1%が遠距離看病に該当しており、50 人に1 人の割合になっている。


20141222-macdsc00686.jpg【クリックで大きな画像】


“遠距離看病”となった場合、付き添いや、経済的負担などが重くなってしまうことが分かった。“遠距離看病”経験の親へ「どの程度の頻度で付き添いましたか」と質問したところ、最多層は「毎日/週7 日(62.4%)」、週平均は5.63 日だった。ただし「物理的に負担に感じたことは何ですか?」との質問では「移動距離(53.1%)」「時間/多忙さ(38.4%)」「経済的負担(31.4%)」が挙がっている。


また“遠距離看病”層を含む“子どもの入院経験がある親”は、8 割以上が「親が子どもに付き添いやすい施設の充実」を望んでおり、病児はもとより、その親・家族も含めた支援が必要だと考えられる。


公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(略称:DMHC) が運営する「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は“HOME AWAY FROM HOME(我が家のようにくつろげる第2 の家)”をコンセプトに、遠隔地から入院している病気と闘う子どもと、その家族のために高度小児医療を行う病院に隣接して設置された滞在施設。


世界 37 ヵ 国 342 ヵ所 (2014 年11 月末現在) に建設され、日本では北海道、宮城県、栃木県、東京都(3 ヵ所)、愛知県、大阪府、高知県の9 ヵ所で建設・運営されています。また、10 ヵ所目となる施設が、2015 年春、福岡にて開設される予定だ。


現在、難病で苦しむ子どもの数は全国で 20 万人と言われており、その家族は、自宅と入院先との二重生活による経済的な負担や離れて過ごすことによる精神的負担を感じている。これらの負担を少しでも軽減し、家族が子どもの治療を支えることに専念できるよう、ハウスは1 日1 人 1000 円で利用できる。ハウスは、自宅にいるのと同じように過ごせるようにプライバシーが守られるベッドルームのほか、キッチン、リビング、ダイニング、ランドリー、プレイルームを備えている。


また、各ハウスは地域ボランティアの支援により運営されているため、経済的負担を軽減するだけでなく、同時に市民に支えられる医療という新しい医療文化を目指して、病気と闘う子どもたちとその家族を応援する様々な取り組みを行っており、日本ではこれまで、延べ34749 家族がハウスを利用している。


公益財団法人 ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパンは、まず入院する子どもに付き添う家族の経済的・体力的な負担を軽減することを目的に自宅から病院までの距離が遠い“遠距離看病” 家庭への支援を行っている。日本マクドナルド株式会社は、付き添う父母の笑顔は病気と闘う子どもたちの元気や笑顔に繋がるという思いから、財団設立当初よりドナルド・マクドナルド・ハウスへの支援を、継続して行っている。




ドナルド・マクドナルド・ハウス 40周年で調査「遠距離看病」家庭の実態浮き彫りに

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