今年7月に終了した「LoVendoЯ LIVE TOUR 2014 SprinteЯ~Bitter&Sweet~」から約四ヶ月という短いスパンで決行される今回のツアー。しかし結論から言えば、そのスパンの短さを感じさせないほどの、彼女たちの「新たな側面」の表現されたツアーとなって初日はスタートした。
今回のツアー・タイトルになぞらえて、「ルパン三世」や「キャッツアイ」といった泥棒もののストーリーよろしく、追うものと追われるものがテーマになったSEで迎えたオープニング、そして田中の「派手に奪っちゃうよ」というコメントで、ライヴの幕は切って降ろされた。
幕が開くと、黒いマント姿で現われた四人のメンバー。そのマントを脱ぐと、ピンクと黒が基調になった、メンバーそれぞれ異なったドレッシーな姿が顕になる。そしてライヴは11月5日リリースとなるミニ・アルバム『イクジナシ』収録の『この世に真実の愛が一つだけあるなら』でスタート。
そのまま、同アルバム収録の宮澤作曲のヘビメタ様の『UNDERGROUNDER』から、魚住作曲の『Sweet Tweet』へ展開。新録曲とは言え、すでにライヴでの定番曲でもあり、会場のテンションは上がっていく。
「初日ということで緊張する」と岡田が話せば、宮澤は「でも嬉しくなる緊張」と話し、このライヴ・ツアーへの力強い意気込みを口々に話すメンバーたち。そして、田中が「一番練習したし、一番難しかった」と話す、田中がメインを取る新曲『Crazy Lazy』や、新作に収録される『少年』と、新たなLoVendoЯサウンドを矢継ぎ早に提示していく。
同じく新曲の『DO YOU LOVE ME?』、そして既発曲の『不器用』の二曲はアコースティックで表現され、パワフルな楽曲が続いた後には、しっとりと聴かせる事も忘れない彼女たち。続いては、これまでの彼女たちの楽曲から考えると珍しいカントリー・ポップ調の『NUMBER(S)』と、軽やかな部分を聴かせる。
MCでは、「誰が『壁ドン』でハートを盗めるか対決」と題したメンバー対決が勃発。……なのだが「君にプレゼントがあるんだ、僕だよ」というセリフを壁ドンと共に表現するのだが、「田中→少年っぽい」「魚住→吐息がキモい」とメンバーに評され、宮澤はオリジナルのセリフが行き過ぎ、岡田はセリフを話すと会場から笑いが起きるなど、終始なごやか、……というかグダグダなムード。この部分での、ハードな楽曲を聴かせる彼女たちとの落差が興味深かった。
そして、魚住/宮澤のツイン・ギターがまさにむせび泣く『むせび泣く』に続いては、岡田ソロによる山口百恵のカバー『プレイバック part2』、そして田中のソロによる筋肉少女帯の『再殺部隊』のカバーと、それぞれのボーカルの違いを提示。
また、宮澤作曲のメタル感の溢れるギター・ソロ曲『Princess of lonely castle』、そしてそれに続く魚住作曲の『For the Feature』はメロディも振りも可愛らしく、ギター二人の作曲感の違いも感じられる構成となっていた。
そのまま新作収録の『Stonez!!』や『イクジナシ』、ライヴ定番曲の『BINGO』で会場はテンションはマックスへと達し、田中の「またハートを奪いに来るよ」というMCでライヴは一旦終了。
アンコールは『人生マニアック』でスタートし、続いてのMCでは、田中が「今までで一番自信のあるツアーになった」と話せば、魚住は「自分たちの意見をライヴに落とし込められた」と話し、これからのツアーに初日で自信を持てたとメンバーが口々に話し、そのまま“思うがままを信じて”で初日の幕が閉じられた。
ほぼ全てがLoVendoЯのオリジナル曲、新曲、メンバーによる作曲楽曲と、改めて「LoVendoЯというグループの形」を提示したこのツアー。この後どのような進化を見せるのか、非常に興味深い初日となった。
LoVendoЯとしては、今後11月5日に「イクジナシ」をリリースし、各イベントを開催し、ツアーとしても、来年2月まで続いていく。
ツアー後半戦には、さらに新曲が追加をしていきたいとメンバーもMC内で語っており、今後の動きも見逃せない!
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