2014年ケーブルドラマ決算<下半期>「ミセン」そして「悪いやつら」…良作が続々!


写真=CJ E&M


「応答せよ1994」の牙城に迫る作品が登場した。サラリーマンの人生と哀歓を描いた、その名も眩しい「ミセン」である。「ミセン」は連日のように視聴率が上昇し、人気を博しながら巡航している。「ミセン」とともにケーブルチャンネルドラマの新たな歴史を書いている作品がある。正統派ノワールドラマ「悪いやつら」だ。いつにも増して熱いブームを率いているケーブルチャンネルドラマ。下半期の主な作品を分析してみた。

不振から脱出できた月火ドラマ…ユニークさが通じた



「高校世渡り王」

視聴率★★★★☆ 話題性★★★★☆ キャスティング★★★★☆

「高校世渡り王」(脚本:ヤン・ヒスン、チョ・ソンヒ、演出:ユ・ジェウォン)は世間知らずな高校生が大手企業の役員として入社し展開されるエピソードを描いた“コミカルオフィス活劇”だ。俳優たちの好演や独特なストーリーなどで最高視聴率2.0%を記録し、有終の美を飾った。イ・ハナとソ・イングクの愉快でハツラツとしたコミカルな演技が何よりも印象的だった。二人が届ける息の合ったコンビネーションもドラマの面白さを倍増させた。


「マイシークレットホテル」

視聴率★☆☆☆☆ 話題性★☆☆☆☆ キャスティング★★☆☆☆


「マイシークレットホテル」(脚本:キム・ドヒョン、演出:ホン・ジョンチャン)はキリングロマンスという新しいジャンルを目指した。ホテルで起こった殺人事件を描き、同時にラブストーリーも描こうとした。ユニークな題材で序盤は多くの視聴者から関心を受けているように見えた。しかし、遅々として進まないラブストーリーや緊張感のないミステリーで視聴者の関心はどんどん遠のいた。視聴率は0%台から脱出できなかったが、チン・イハン、ユ・インナ、ナムグン・ミンなど俳優たちの好演は注目に値する。


「ライアーゲーム」

視聴率★★☆☆☆ 話題性★★★☆☆ キャスティング★★★☆☆


「ライアーゲーム」(演出:キム・ホンソン、脚本:リュ・ヨンジェ)は甲斐谷忍の漫画「LIAR GAME」を原作に、お金の前に置かれた人間の様々な群像を描いた極限心理追跡ドラマだ。同作品は制作発表会で語られた通り、日本版ドラマではなく甲斐谷忍の漫画を原作にしている。ここに韓国の情緒を盛り込み、共感を呼ぼうとした。日本の原作ではあまり出番のなかったディーラー(シン・ソンロク)というキャラクターを通じて、それを強調させた。ロマンティストというイメージから抜け出し、新しいキャラクターに挑戦したイ・サンユンをはじめ、キム・ソウン、シン・ソンロクの華やかなキャラクターショーが圧巻であった。最高視聴率は1.25%。


金土ドラマの勢いは続く



「恋愛じゃなくて結婚」

視聴率★★★☆☆ 話題性★★★☆☆ キャスティング★★★☆☆

「恋愛じゃなくて結婚」(脚本:チュ・ファミ、演出:ソン・ヒョヌク)は結婚したい女性チュ・ジャンミ(ハン・グル)と結婚がしたくない男性コン・ギテ(ヨン・ウジン)の契約恋愛ストーリーを描いた全16話のラブコメディドラマだ。放送序盤はリアルな恋愛を描き、好評を受けた。しかし、中盤からは遅々として進まないラブストーリーの展開に視聴者の抗議が続いた。それでも二人の演技だけは逸品であった。ミニシリーズドラマで自身初の主演を務めたハン・グルは、キャラが壊れるシーンや感情を出すシーンも見事に演じきり、次世代ラブコメヒロインとしての地位を確実なものにした。最高視聴率は3.31%。


「九厄少年」

視聴率★★☆☆☆ 話題性★☆☆☆☆ キャスティング★★☆☆☆


「九厄少年」(脚本:パク・ユミ、演出:ユ・ハクチャン)は2014に放送されたtvNの金土ドラマの中で最も悪い成績を記録した。MBCの話題作「私はチャン・ボリ!」にスポットライトを奪われ、視線を引くことに失敗した。スター不在のキャスティングも無理な一手だった。「九厄少年」は9歳、19歳、29歳、39歳で九厄を迎えた男たちの運の悪いラブストーリーを描いた。最高視聴率は1.43%。


「ミセン」

視聴率★★★★★ 話題性★★★★★ キャスティング★★★★★


「ミセン」(演出:キム・ウォンソク、脚本:チョン・ユンジョン)は囲碁が人生のすべてだったチャン・グレがプロ棋士になることに失敗し、冷酷な現実に投げ出されてから展開されるストーリーを描いた。原作のウェブ漫画「ミセン」は社会に足を踏み出したばかりの新入社員の目でサラリーマンの姿をリアルに描写し、多くのマニアを確保した。そしてドラマでは鳥肌が立つほど一致する原作とのシンクロ率でストーリーに引き込み、大きな話題となっている。ドラマ効果で原作も改めて人気を博し、200万部を突破するベストセラーとなった。俳優たちの好演は言うまでもない。特に観客動員数1000万人を突破した映画「弁護人」にも出演したZE:Aのシワンは、アイドルではなく俳優としてその名を知らしめることに成功した。最高視聴率は8.6%。


OCN、スリラー+ノワールに挑戦



「リセット」

視聴率★☆☆☆☆ 話題性★☆☆☆☆ キャスティング★☆☆☆☆

「リセット」(脚本:チャン・ヒョクリン、演出:キム・ピョンジュン、キム・ヨンギュン)は犯罪に断固とした態度を貫く検事と正体不明のXの対決を描いた作品だ。OCNが野心満々に準備した同社初のスリラードラマだったが、成績は芳しくなかった。第1話の視聴率が1.27%であったことを除くと、一度も0%台から脱出することはなかった。それでもチョン・ジョンミョンとキム・ソヒョンの組み合わせはユニークだった。


「悪いやつら」

視聴率★★★★☆ 話題性★★★★☆ キャスティング★★★★☆


「悪いやつら」は独特な題材と緻密な構成で話題となった「ヴァンパイア検事」シリーズを誕生させたハン・ジョンフン脚本家の作品で、新人のキム・ジョンミン監督とタッグを組んだドラマだ。様々な凶悪犯罪者たちを集め、それよりもさらに大きな悪を一掃しようとする刑事と悪いやつらの物語を描いた。


何よりも悪いやつらを集めてもっと悪いやつらを捕らえるという設定が斬新であった。ユニークな題材を掲げるドラマがほとんどそうであるように、途中でストーリーがブレるような要素は見当たらなかった。展開は緻密で、スピーディーであった。さらにリアルな映像は一本の映画を連想させた。完成度を高めた半事前制作の方式も好材料となり、俳優たちの好演も欠かせなかった。


「悪いやつら」は勢いを増し、OCN史上最高の視聴率を記録した。なんと4%の視聴率を記録したのだ。他にもオンデマンド売上高でも際立つ成果を出した。10月4週目と5週目を基準に、それぞれ3億ウォン以上の売上高を記録し、健闘した。(売上高単位:PPV売上高、課金基準総売上高、プラットフォーム:テレビ、オンライン、モバイル)



他にもtvN木曜ドラマ「インヨ姫」(脚本:チ・ウニ、パク・ラン、キム・ジス、演出:ペク・スンリョン)が野心満々に出陣したが、最高視聴率0.98%で惨敗した。日曜ドラマ「三銃士」(演出:キム・ビョンス、脚本:ソン・ジェジョン)も振るわなかった。「三銃士」は三銃士と昭顕世子(ソヒョンセジャ)の物語をミックスしたフュージョン時代劇だ。100億ウォン超が投じられた大作で、ドラマ序盤はCJ E&Mや視聴者の期待を一身に受けたが、予想通りの高い人気や視聴率を得ることには失敗した。最高視聴率は1.96%だった。

2014年のケーブルチャンネルドラマのリーダーはやはりCJ E&M系列のテレビ局であった。tvNをはじめ、OCNなどのチャンネルで多彩な設定のドラマを放送し、関心を好評につなげようとした。ケーブルチャンネルであるからこそ可能な、より自由で独特なコンテンツの生産に今後も期待が高まる。もはや「応答せよ1994」は伝説でも神話でもない。「応答せよ1994」を超える作品の誕生はすぐに実現されるであろう。



元記事配信日時 : 2014年12月12日08時24分 記者 : キム・プルイプ




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